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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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仙台・八木山動物公園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生するも死産と判明 ~ 残念ではあるが朗報と考えるべき

仙台・八木山動物公園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生するも死産と判明 ~ 残念ではあるが朗報と考えるべき_a0151913_212110.jpg
ポーラ (Paula the Polar Bear)
(2017年5月26日撮影 於 仙台・八木山動物公園)


これはかなり重要なニュースです。仙台市(八木山動物公園)が1月8日付けで発表した内容によりますと、同園で飼育されている15歳になったばかりのポーラが昨年2019年の12月28日に一頭の赤ちゃんを出産したそうです。出産後のポーラは母親としての本能が発揮されていたようですが赤ちゃんに動きがなかったため確認したところ死産であることが判明したそうです。残念なことになりましたが今回の発表ではひとつ非常に重要なことが述べられています。それは、「初めての出産を経験したポーラ」という文言です。私は「おそらく仙台では赤ちゃんが誕生したことはあるものの誕生から間もなく死亡してしまったので、あえてポーラの出産の事実については語られていないのだろう。」と考えたこともあったわけです。事実、世界では赤ちゃんは誕生したものの早い時期に死亡した場合は誕生の事実そのものについても発表しないという動物園はいくつかあったからです(たとえばプラハ動物園)。ところが今回の発表で初めてポーラには今まで本当に出産の事実がなかったということが明らかになったわけです。死産だったことは非常に残念ではありますが、何か胸のつかえがとれたような気持ちになりました。昨年11月に「仙台・八木山動物公園のポーラが出産準備体勢へ」という投稿を行いましたが、それはポーラの出産を期待しての気持ちからです。
仙台・八木山動物公園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生するも死産と判明 ~ 残念ではあるが朗報と考えるべき_a0151913_2152478.jpg
ラダゴル(カイ)(Белый медведь Ладогор/Ladogor - Kai the Polar Bear)(2017年5月26日撮影 於 仙台・八木山動物公園)

ポーラのパートナーは言わずと知れたあの偉大なウスラーダの息子であるラダゴル(カイ)です。彼はウスラーダの子供たちの中で最も母親であるウスラーダと過ごした時間の長い個体です。さらに言えば、ウスラーダだけでなく彼女の子供達の繁殖能力にも定評があり、ラダゴル(カイ)に繁殖能力がないなどとは到底考えられないからです。となれば問題があるとすればポーラの方だろうという推測を抱くことにもなるわけです。しかしそのポーラに対する懸念もこれで払拭されました。ラダゴル(カイ)も、さすがにウスラーダの息子だけのことはあると思いました。

今年2020年の繫殖シーズンのこのペアに期待したいと思います。

(資料)
仙台市(八木山動物公園)(Jan.8 2020 - ホッキョクグマの「ポーラ」 展示再開しました

(過去関連投稿)
・カイとポーラの仲良し日記 ~ 日本屈指の青春ペアの土曜日
・ナナからポーラへ ~ 世代を超えて引き渡された繁殖を担う主役のバトン
・台風一過の暑さにも俊敏な動きを披露するポーラ ~ エース級の若年個体が真のエースとなる日
・ポーラに迫りつつある正念場 ~ パートナーに増した威厳によって生じた行動の変化は好機?
・シンバ(Simba/Zora - 姫路のユキ、仙台のポーラの母)、その姿と性格
・仙台・八木山動物公園のポーラが出産準備体勢へ
by polarbearmaniac | 2020-01-10 06:00 | Polarbearology

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