横浜・八景島シーパラダイスの苦闘の繁殖記録 ～ チャンスを生かせなかったペア

ユキマル（左 Yukimaru）とユキヒメ（右 Yukihime）　

Photo(C)横浜・八景島シーパラダイス

横浜市・金沢区にある「横浜・八景島シーパラダイス」（以下、"HSP" と略記します）におけるホッキョクグマ繁殖への試みについて、世界の飼育下のホッキョクグアの血統情報を管理するドイツのロストック動物園の記録によって辿っていきたいと思います。

まず、HPSに導入されたホッキョクグアのペアについてです。1993年4月22日に来園したのは、まず雄（オス）のホッキョクグマであるユキマル (Yukimaru #1524 1992～　) ですが、彼は完全に野生出身のホッキョクグマです。彼のパートナーとなったのはやはり1993年4月22日に来園した雌（メス）のユキヒメ (Yukihime #854 1991~　) でした。このユキヒメについては浜松市動物園のバフィン (Baffin #852)、白浜のアドベンチャーワールドのアークティク (Arctic #851) と共にスウェーデンのコルモルデン (Kolmården) 動物園で1991年12月9日に三つ子として誕生した個体です。この件については「浜松市動物園の苦闘の繁殖記録 ～ 惜しまれるジェイソン(Jason) とバフィン(Baffin) のペアの挑戦結果」という投稿でやや詳しく述べています。このユキマル (Yukimaru #1524) とユキヒメ (Yukihime #854) との間での繁殖への試みについてロストック動物園は以下の記録を持っています。

① 2006年10月18日　1頭誕生　性別は雄（オス）　12月20日死亡

この1回だけです。大変に残念なことです。ユキヒメは2017年6月に亡くなってしまい、現在はユキマルが1頭で飼育されています。ここでHSPにおけるホッキョクグマの映像を見てみましょう。まず最初はユキマルとユキヒメの姿です。

続いてこの二つの映像ははユキヒメが亡くなって以降のユキマルの姿です・

ロストック動物園の記録をまとめますと、横浜・八景島シーパラダイスで誕生したホッキョクグマは1頭、成育した個体はなかったということになります。

（過去関連投稿）

八景島シーパラダイスのホッキョクグマの出産は．．．残念！
雨の横浜・八景島シーパラダイスへ
横浜・八景島シーパラダイスのユキ丸の素顔 ～ 彼の誕生年は本当に1992年なのか？
横浜・八景島シーパラダイスのユキ丸とユキヒメに期待される「最後の花」

横浜・八景島シーパラダイスのユキヒメ逝く ～ 鶴首された繁殖成功への夢を果たせぬままの悲運の死