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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア、ニジニ・ノヴゴロドのリンポポ動物園のアヤーナ (Аяна) の近況 ~ ロシアにおける野生孤児出身個体の今後の繁殖の動向

ロシア、ニジニ・ノヴゴロドのリンポポ動物園のアヤーナ (Аяна) の近況 ~ ロシアにおける野生孤児出身個体の今後の繁殖の動向_a0151913_02523590.jpg
アヤーナ (Аяна)  Photo(C)Зоопарк Лимпопо

ここ数年にわたってロシアの極北地方で孤児として保護される個体の数も増えてきました。そういった個体の保護の経緯については本ブログで漏れなく御紹介しているのですが、その個体がなんという名前で現在どの動物園で飼育されているかは頭に入っているものの、どの個体がどこでどういった状況で保護されるに至ったかについて、さすがに私もすぐには思い出せず、自分の過去の投稿を読み直してみるといったことをよくやっています。ロシア中部の大都市であるニジニ・ノヴゴロドにあるニジェゴロド・リンポポ動物園 (Нижегородский зоопарк "Лимпопо" - 通称「リンポポ動物園 (Зоопарк Лимпопо)」) で飼育されているのが推定4歳の雌(メス)のアヤーナ (Аяна - 本名は "ウムカ-アヤーナ" - Умка-Аяна)です。私はまだ彼女に実際に会ったことがありません。私は2018年10月にこのリンポポ動物園を訪問したのですが、その時にはモスクワ動物園の付属であるヴォロコラムスク保護施設からシモーナが出張して来ていた時期でした。私の目的は当然シモーナに再会することだったわけです。そしてシモーナがヴォロコラムスク保護施設に帰還したのと交代で同施設から2019年4月にリンポポ動物園に来園したのがこのアヤーナです。ですから私はアヤーナには会ったことがないというわけです。
ロシア、ニジニ・ノヴゴロドのリンポポ動物園のアヤーナ (Аяна) の近況 ~ ロシアにおける野生孤児出身個体の今後の繁殖の動向_a0151913_03324057.jpg
アヤーナ (Аяна)  Photo(C)Зоопарк Лимпопо

いろいろな情報を総合しますとこのアヤーナは野生孤児出身個体としては非常に高い適応能力があるそうで、彼女の管理権を持つモスクワ動物園としては彼女を繁殖に貢献させたいという意向を示していることを以前に明らかにしています。しかしリンポポ動物園がホッキョクグマの飼育を開始したのは3年ほど前のことであり、当然繁殖の経験も皆無であることから、果たしてアヤーナがリンポポ動物園に留まり、そしてそこで繁殖を担っていくのかには疑問も生じてきます。ここでアヤーナの最近の姿を見てみましょう。


ロシアにおける野生孤児出身の若年個体も頭数がそろってきており、また繁殖可能年齢になりつつある個体もありますので今後の彼らの動向を注視していく必要があるでしょう。ホッキョクグマの生息地を自国領土内に持ち、かつ飼育下のホッキョクグマたちも存在しているという国としてはカナダとロシアがあるわけですが(アメリカもアラスカ州がありますが)、カナダは野生の孤児個体を飼育下において繁殖させていくという方針は事実上放棄しており、そうなるとロシアはどうなるのかというのも興味あるところです。野生個体を飼育下で繁殖させて飼育下のホッキョクグマの「新血統」を作り出し、そのことによって飼育下のホッキョクグマたちの血統の行き詰りを解消させていくという方向に進むのか(少なくとも今まではそういう方針です)、それとも近い将来にカナダのような方向に舵を切るのかについては注意深く事態の進展を見守っていくしかありません。

(資料)
Зоопарк Лимпопо (Mar.25 2021 - ОБЕД - ДЕЛО ТОНКОЕ!)

(過去関連投稿)
ロシア北東部サハ共和国で北極海岸より700キロも離れた内陸で野生孤児が目撃 ~ 保護に動く自然管理監督局
ロシア北東部の内陸をさまよう個体への対応の二つの選択肢 ~ 動物園での保護か生息地への移送・解放か?
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モスクワ動物園 ヴォロコラムスク附属保護施設のアヤーナの近況 ~ 魚の給餌量の多いロシアの動物園
モスクワ動物園・ヴォロコラムスク附属保護施設のアヤーナ、歯の治療から発見場所の謎を考察する
モスクワ動物園・ヴォロコラムスク附属保護施設のアヤーナの近況 ~ 優れた外部環境への適応性
モスクワ動物園・ヴォロコラムスク附属保護施設のウムカ-アヤーナがニジェゴロド・リンポポ動物園に到着
ロシア、ニジニ・ノヴゴロドのニジェゴロド・リンポポ動物園のウムカ-アヤーナの近況
ロシアのニジニ・ノヴゴロド、ニジェゴロド・リンポポ動物園のウムカ-アヤーナの夏の日
ロシア、ニジニ・ノヴゴロドのニジェゴロド・リンポポ動物園の期待の星であるウムカ-アヤーナの将来
ロシア、ニジニ・ノヴゴロドのニジェゴロド・リンポポ動物園のアヤーナの「国際ホッキョクグマの日」
ロシア、ニジニ・ノヴゴロドのニジェゴロド・リンポポ動物園のアヤーナの近況 ~ 同園の窮状
ロシア、ニジニ・ノヴゴロドのニジェゴロド・リンポポ動物園のアヤーナ(Аяна)の相手をしてやる園長さん

(*2018年10月 ニジェゴロド・リンポポ動物園訪問記)

by polarbearmaniac | 2021-06-14 03:00 | Polarbearology

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