人気ブログランキング | 話題のタグを見る


街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

ロシア・西シベリア、ボリシェリェーチェ動物園のザバーヴァ (Забава) の秋 ~ ルハリャーダ (Рухляда) に関する情報の検証

ロシア・西シベリア、ボリシェリェーチェ動物園のザバーヴァ (Забава) の秋 ~ ルハリャーダ (Рухляда) に関する情報の検証_a0151913_00450539.jpg
ザバーヴァ (Забава)    

ロシア・西シベリアにあるロシア唯一の田園動物園であるボリシェリェーチェ動物園 (Большереченский зоопарк) は施設の新装・改良を進められています。ホッキョクグマの飼育展示場の改装工事はまだ進行中のようで、夏の間は工事はお休みだったそうで、秋になって工事が再開されたそうです。屋内部分の再建(多分、完備された産室を含むということでしょう)まで完全に工事が終了するのは来年の第二四半期が予定されているそうで、それまでの間でもこの動物園で唯一飼育されている間もなく8歳になる雌(メス)のザバーヴァ (Забава)は飼育展示場の広いスペースを歩き回ることはできるそうです。
ロシア・西シベリア、ボリシェリェーチェ動物園のザバーヴァ (Забава) の秋 ~ ルハリャーダ (Рухляда) に関する情報の検証_a0151913_01484193.jpg
Photo(C) Большереченский зоопарк

今年の夏の映像で御紹介していなかったザバーヴァの映像を下に改めて紹介しておきます。


こういったことを総合して考えていきますと、ザバーヴァが繁殖に挑むのは再来年2023年の繁殖シーズンからのことであるように思います。しかしその前に彼女のパートナーとなる雄(オス)の個体の来園があるでしょう。

さて、かつてこのボリシェリェーチェ動物園にはルハリャーダ (#1355 Рухляда 1990~2006)という雌(メス)のホッキョクグマが暮らしており、長年この動物園で暮らしたグーリャとは大の仲良しだったそうです。私はかなり以前に、グーリャとルハリャーダの二頭についての記事を御紹介したことがありますので「ロシア・西シベリアのオムスク近郊、ボリシェリェーチェ動物園に暮らすグーリャ ~ 人間への不信と無関心」という投稿を是非ご参照下さい。結局のところグーリャとルハリャーダには別れの日が来てしまうのですが、以前の投稿では地元メディアの記事の内容に沿って「ルハリャーダはフランスの動物園に去った。」という内容の記述をしました。私はかねてからこの記事の内容には疑問を持っていましたが、ロストック動物園の資料の中に、このルハリャーダに関するおそらく正しいだろうと思われる記録を見出だしていますので以下に御紹介しておきます。そしてグーリャについてもロストック動物園の資料の記録(一部補足)を、わかり易い形で書き直して以下に紹介しておきます。

・ルハリャーダ (#1355 Рухляда)
野生出身で誕生年は1990年(もしくはそれ以前)
1993年11月4日にレニングラード動物園で保護・飼育が開始
1995年11月3日にボリシェリェーチェ動物園に移動し同園で飼育開始
2000年3月15日にペルミ動物園に移動し同園で飼育開始
2002年10月30日にセヴェルスク動物園に移動し同園で飼育開始
2006年6月21日にセヴェルスク動物園で死亡

・グーリャ (#1198 Гуля)
出自は不明で誕生年は1989年(もしくはそれ以前)
1990年2月28日にレニングラード動物園で保護・飼育が開始
1993年10月16日にノヴォシビルスク動物園に移動し同園で飼育開始
1993年11月2日にレニングラード動物園に移動し同園で飼育が開始
1995年11月2日にボリシェリェーチェ動物園に移動し同園で飼育開始
2020年12月1日にボリシェリェーチェ動物園で死亡

.....こうなっています。つまりボリシェリェーチェ動物園でルハリャーダとグーリャが共に暮らしたのは1996年11月から2000年3月までに約4年半だったことになります。そして、ルハリャーダがフランスの動物園に移動したという話は非常に疑わしいことを意味しています。何故このようなことが生じたのかを考えてみれば、ルハリャーダがペルミ動物園 (Пермский зоопарк) に移動したことをメディアの記者は取材の際にフランスのパリ動物園 (Парижский зоопарк) だと聞き間違えたためではないかと思います。

さて、私はこのルハリャーダのペルミ動物園時代、セヴェルスク動物園時代の記録を懸命に収集してきたのですが、残念なことに彼女の生前の写真を見つけ出すことができていません。カザン市動物園のディクサですら、まるで這いつくばるようにして生前の彼女の姿を見出してきた私でしたが、ルハリャーダの写真については「お手上げ」の状態です。ペルミ動物園ではルハリャーダはユーコン(アンデルマのパートナー)に嫌われてしまったそうです。さて、オムスクのTV局がボリシェリェーチェ動物園の25周年についてのニュースを放送しました。それがこちらの映像です。その映像の開始後58秒あたりから、レポーターの女性がボリシェリェーチェ動物園の歴史についての写真が展示されているページをめくる映像があります。私の印象では、この写真展示の中に間違いなくルハリャーダ(そしてグーリャ)の写真が存在していると思います。ともかく、徹底的に過去のホッキョクグマたちの歴史を掘り起こしたいと思っています。「無名のホッキョクグマ」に光を当ててやりたいと強く願っています。

(資料)

(過去関連投稿)
ロシア・イジェフスク動物園のザバーヴァがボリシェリェーチェ動物園に向け出発!
ロシア・西シベリアのボリシェリェーチェ動物園に無事到着したイジェフスク動物園のザバーヴァの検疫中の姿

(*2018年10月 ボリシェリェーチェ動物園訪問記)
・ボリシェリェーチェ動物園へ ~ グーリャさん、初めまして!!
・グーリャ (Гуля)、その素顔と性格 ~ 慎み深さと浄化された静謐さ
・ボリシェリェーチェ動物園訪問二日目 ~ 神はグーリャを見捨てなかった
・グーリャさん、お元気で! ~ 心洗われる体験の二日間
(*2019年7月 ボリシェリェーチェ動物園訪問記)
・ボリシェリェーチェ動物園で慎み深きホッキョクグマ、グーリャ (Гуля) との素晴らしき再会
・グーリャ (Гуля) ~「人生の師」、そして諦念のなかに漂う不思議な希望の明るさ
・ボリシェリェーチェ動物園訪問二日目 ~ グーリャ (Гуля) の規則正しい生活、そしてその楽しみ方
・グーリャ (Гуля)、深い精神性に内在した生命への肯定的価値観 ~ "Das Wunder Gulya"

by polarbearmaniac | 2021-10-21 03:00 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
飼育・繁殖記録
街角にて
未分類

最新の記事

........and so..
at 2023-03-27 06:00
モスクワ動物園のディクソン(..
at 2023-03-26 03:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2023-03-25 02:00
ロシア・西シベリア、ボリシェ..
at 2023-03-24 02:00
鹿児島・平川動物公園でライト..
at 2023-03-23 01:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2023-03-22 03:00
名古屋・東山動植物園でフブキ..
at 2023-03-21 01:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2023-03-20 02:00
モスクワ動物園のディクソン ..
at 2023-03-18 22:20
ロシア・サンクトペテルブルク..
at 2023-03-18 03:00

以前の記事

2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索