街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum
by polarbearmaniac
ベルリン動物公園のトーニャ(Tonja) の満12歳の誕生会が行われる ~ 誕生日が変更になったトーニャ
Photo(C) Olaf Wagner/ BZ Berlin
ドイツの首都であるベルリンの旧東側地区にあるベルリン動物公園 (Tierpark Berlin) で飼育されている雌(メス)のトーニャ (Tonja) の満12歳を祝う誕生会が16日に同園で開催されました。ここで気を付けなければならないのは、トーニャの誕生日は昨年までは11月14日であり同園は今までその日にトーニャの誕生会を行ってきたわけですが(昨年はコロナウィルス感染の影響で誕生会は中止)、今年からは11月16日が彼女の誕生日となったことです。何故かと言えば今年の春にDNA検査によってトーニャの母親はモスクワ動物園のシモーナ (Simona) であったことが証明され、よってトーニャはハノーファー動物園のミラーナ (Milana) と双子姉妹であることが明らかになったからです。シモーナがモスクワ動物園でミラーナとトーニャの双子姉妹を生んだのは2009年11月16日です。よって今年からはトーニャの誕生会は11月16日に行われたということです。その誕生会においてトーニャ(と娘のヘルタ)にメロン、ニンジン、リンゴ、スイカなどの入った氷のケーキのプレゼントがありました。その様子を見てみましょう。
間もなく3歳になる娘のヘルタはトーニャとそう違わないほど体が大きくなっています。そういえばかつて日本でも誕生日が変更になったホッキョクグマがいました。それはイワン(当時は旭山動物園)とホクト(当時は姫路市立動物園)です。イワンの誕生日は以前は12月8日でしたが、それが11月20日に変更となったわけです。これはつまり、かつてはイワンはペルミ動物園のアンデルマの息子ということになっていたのですが、それがモスクワ動物園のシモーナの息子であることが明らかになったからです(ホクトの誕生日もこれによってイワンと逆の形で変更になりました)。これはつまり以前に信じられていた「イワンとゴーゴ兄弟説」が崩壊したからです。最近になってホッキョクグマファンになった方は多分この経緯は知らないでしょう。要するにロシアのホッキョクグマに関する血統情報の信頼性がこういった事件によって揺らいだというわけです。そしてその「第二弾」が今年春のトーニャの血統の誤りが明らかになったという事件でした。日本のことわざでは「二度あることは三度ある」といいます。果たして「第三弾」があるでしょうか? 仮にあるとすればノヴォシビルスク動物園のゲルダについてでしょう。しかし果たしてどうでしょうか....? 私は「第三弾」はないような気がしますが。 これについて興味のある方は「「ロシア血統の謎」に迫る(7) ~ ラスプーチン (Rasputin) とゲルダ (Gerda) は果たして双子の兄妹なのか?」という投稿を御参照下さい。
実はベルリン動物公園では11月15日より入園にはコロナウイルスのワクチン接種証明または治療証明を顔写真入りのIDカードと共に提示することが必須の条件になってしまいました。これを告知した同園のSNSのページには400件以上ものコメントが付いています。ちなみにこのベルリン動物公園の告知に対して「いいね!」が約650件、「ひどいね」が約150件、「悲しいね」が約50件が付いています。私が昨夜に読んだコメントで印象に残ったものがありました。その内容は、私の記憶では「こういう状況ですからそういった制限が付くのはしょうがありません。私はワクチン接種を受けていますし証明書もありますが、しかしこういった制限が無くなって全ての人が分け隔てなく動物園に入れるようになってから私は動物園に行きたいと思っています。」といったような内容でした。日本では出てきにくい意見だと思いました。
(資料)
Tierpark Berlin (Nov.16 2021 - Happy Birthday, Tonja!)
BZ Berlin (Nov.16 2021 - Berlin feiert den doppelten Eisbären-Geburtstag)
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by polarbearmaniac
| 2021-11-18 00:30
| Polarbearology
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