モスクワ動物園附属・ヴォロコラムスク保護施設のニコライ (Николай) がニジニ・ノヴゴロドのリンポポ動物園に向け出発

ヴォロコラムスクを出発するニコライ (Николай)

Photo(C)Союз Зоопарков и Аквариумов

かねてから予定されていたことですが、モスクワ動物園附属のヴォロコラムスク付属施設 (Центр воспроизводства редких видов животных) で飼育されていた推定で7歳になったはずの雄（オス）のニコライ (Николай) が昨日18日に移動先であるニジニ・ノヴゴロドのリンポポ動物園 (Зоопарк Лимпопо) に向け出発したことをロシア動物園・水族館連合 (Союз зоопарков и аквариумов России - СОЗАР) が発表しました。これは同連合のホッキョクグマ（繁殖）プログラムの一環としての移動であることも明らかにされています。リンポポ動物園における彼のパートナーは彼の一歳年下の雌（メス）のアヤーナ (Аяна) となるわけです。　さらに、ニコライとアヤーナはずっと同居するわけではなく、繁殖行動期のみの同居というものが行われる意向であることも示されています。これは今までのロシアの動物園におけるホッキョクグマのペアとしてはあまり採用されてこなかったやり方ですね。ニコライもアヤーナも野生孤児出身ですので繁殖に成功すれば「新血統」が誕生することになります。

このニコライは野生孤児として保護されたのですが、その経緯は過去関連投稿に全て記録されています。彼は当初は雌（メス）だと判定され、ニカ (Ника) と命名されたのですが、後年になって性別は雄（オス）ということが判明してニコライという名前に改名されました。私は2019年10月にヴォロコラムスクでニコライに会っていますが、その時は私は彼がまだ雌（メス）であると思っていました。私が彼に会ったときにニコライは私に対して非常に威嚇的な態度を見せたのが印象的でした。

さて、ニコライがニジニ・ノヴゴロドのリンポポ動物園に到着すれは、おそらく地元のメディアが報道するでしょう。その時にはまた投稿します。

（資料）

Союз зоопарков и аквариумов России/Union of Zoos and Aquariums Russia (Nov.18 2021 - В рамках Программы СОЗАР по белому медведю мы переместили самца Николая из Центра воспроизводства и сохранения редких видов Московского зоопарка в зоопарк Лимпопо Нижний Новгород)

（過去関連投稿）

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モスクワ動物園・ヴォロコラムスク附属保護施設のニカは雄（オス）、名前もニコライ(Николай)と改名されていたことが判明

モスクワ動物園附属・ヴォロコラムスク保護施設のニコライ (Николай) が10～11月にニジニ・ノヴゴロドのリンポポ動物園へ

ロシア、ニジニ・ノヴゴロドのリンポポ動物園で11月に到着する予定のニコライを待つアヤーナ (Аяна) の姿

（＊2019年10月　モスクワ動物園・ヴォロコラムスク附属保護施設訪問記）
・冷雨のヴォロコラムスクのモスクワ動物園附属・保護施設でのシモーナとの再会とニカとの出会い
・野生孤児出身のニカ (Белая медведица Ника) の姿
・「偉大なる母」であるシモーナ (Белая медведица Симона) との再会