人気ブログランキング | 話題のタグを見る


街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

モスクワ動物園のディクソン(Диксон) に新年のお祝いのプレゼントが与えられる ~ 理性と勇気、そして忍耐と献身のドラマ

モスクワ動物園のディクソン(Диксон) に新年のお祝いのプレゼントが与えられる ~ 理性と勇気、そして忍耐と献身のドラマ_a0151913_03205696.jpg
ディクソン (Диксон)
Image Svetlana Akulova/Moscow Zoo

ロシア極北のディクソン (Диксон) の集落付近で散弾を受けて重傷を負い、モスクワ動物園に移送されて9月6日から保護・治療されている推定3歳の雄(オス)のホッキョクグマのディクソン (Диксон) の動向を追い続けています。前回の投稿から現時点まで (12月16日~12月30日) の動向をまとめておきます。まずその前に、このディクソンの救出について復習の意味で、一つ映像を見ておきましょう。これは報道映像として編集が素晴らしいです。下をワンクリックして下さい。

モスクワ動物園のディクソン(Диксон) に新年のお祝いのプレゼントが与えられる ~ 理性と勇気、そして忍耐と献身のドラマ_a0151913_14072090.jpg

モスクワ動物園のディクソン(Диксон) に新年のお祝いのプレゼントが与えられる ~ 理性と勇気、そして忍耐と献身のドラマ_a0151913_03335731.jpg
Image Svetlana Akulova/Miscow Zoo

この期間中のディクソンは、リハビリの継続、そして雪の屋外での登場、さらにスタッフの彼に対する来年2023年の祝福....こういった順序で短い映像がモスクワ動物園のアクーロヴァ園長によって定期的に公開されています。まず、それを結合したものを下に御紹介しておきますので、ワンクリックして下さい。

モスクワ動物園のディクソン(Диксон) に新年のお祝いのプレゼントが与えられる ~ 理性と勇気、そして忍耐と献身のドラマ_a0151913_00401177.jpg
上の映像についてモスクワ動物園のアクーロヴァ園長がSNS上で述べているコメントを御紹介しておきます。

・00:00 - 01:07 (12月16日)
「ディクソンは再び屋外の囲いで動き回り、それからぐっすりと眠りました。この1カ月半、座りっぱなしだったディクソンは、今では歩いたり、プールで泳いだりすることで体力を使っています。そんな活動の後、ディクソンはぐっすり眠れるのです。専門の担当者たちは、ディクソンが外に出たいかどうかを判断するために、一日中、囲いの中の障壁を開けておくのです。また、専門の担当者たちはディクソンがより活発になったことを指摘しています。後肢の足首やつま先の動きも残っています。同時に、右足はより良い感度を示しています。」

・01:08 - 02:12 (12月19日)
「ディクソンは、まだ非常に若いのですが年齢を重ねています。ホッキョクグマは年齢を重ねるほど体重が増えます。体形とともに、頭の形も徐々に変化し、鼻口部が大きくなっていくのは、すでにお気づきの方も多いと思います。また、被毛の色も変化することがあります。しかし、明らかに成熟の兆しが見えるにもかかわらず、ディクソンは最近になってクマから脱皮したばかりの幼獣と見なされているのです。」

・02:13 - 03:23 (12月22日)
「野生で真っ白なホッキョクグマは存在しません。ディクソンがすっきりとしない白さであることは、雪の中のディクソンの姿を見て、多くの人が感じたことです。自然光と室内灯の光では、視覚的な効果が異なるのです。特にディクソンが長い間、まともに風呂に入れなかったことを考えれば、これは当然でしょう。」

・03:24 - 04:24 (12月27日)
「モスクワ動物園は、ディクソンの運命に積極的に関与したノリリスク・ニッケル社に感謝します。ノリリスク・ニッケル社の連邦・地域プログラム担当副社長アンドレイ・グラチェフ氏が最近私たちを訪れ、濃縮ミルクの瓶が口につまったホッキョクグマを救助したこと、また、何千人もの人々が何ヵ月も、絶えずその行く末を案じているディクソンをモスクワに運んだことを思い出させてくれたのです。いずれの場合も、ノリリスク・ニッケル社は従業員と動物の輸送を迅速に行い、モスクワ動物園に多大な貢献をしています。 そして今、ノリリスク・ニッケル社は財政的な支援をしてくれることになりました。同社は、ディクソンのために国立自然保護基金が集めた寄付金を、市民の協力を得て2倍にすることを約束してくれたのです。この資金は、ディクソンのリハビリテーションのためのさらなる処置に使用される予定です。モスクワ動物園に、このような協力的で寛大な友人たちがいることをとても嬉しく思います。」

・04:25 - 04:50 (12月28日)
「ああ、なんて気まぐれな天気! 今日も雪が降っています。ディクソンはとても喜んでいて、朝から屋外の囲いの中で雪かきをしています。そして、私たちはディクソンに満足しています。」

・04:51 - 06:10 (12月29日)
「ディクソンに新年のご挨拶をしました。野外の囲いには、リンゴで「おめかし」した松の木が吊るされ、その下に「お年玉」が置かれていました。箱の中には肉や魚油、ニシンが入っていて、ディクソンは特に気に入っているようです。彼は松の木がとても気に入ったようで、長い間、匂いを嗅ぎ、味わい、針を噛んでいました。ディクソンが手を伸ばせるように、あえて木を上に置き、鍛えるべき筋肉を使わせているのです。松の木の針はモミの木よりずっと柔らかいので、彼を傷つけることはありません。それも自然な形で。」
*動物園の職員の一人は、この部分の中で以下のように語っています。
「私たちは、来る 2023 年のホッキョクグマのディクソンを祝福することにし、ささやかな贈り物を考え出しました。肉と魚の油が入った箱があり、すべてがニシンで飾られていました。 肉が隠れているところに雪の塊がいくつかありました。 さらに、すべてリンゴで飾られています。 そしてもちろん、素晴らしい松の木が吊るされていました。」

・06:11 - 07:12 (12月30日)
「先日、私たちがディクソンの治療などに使っているレパリン・ヘルパー (Репарин-Хелпер/Reparin-Helper) の開発者の一人であるアンドレイ・イゴレヴィチ・ドブギイ氏が来社されたのです。生化学に興味があったので、アンドレイ・ドブギイ氏と話ができたのは嬉しかったです。レパリンは、細胞内反応のカスケードを引き起こす天然のサイトカインタンパク質の複合体をベースにしています。サイトカインには、炎症プロセスを制御するもの、免疫細胞の病変部位への移動を促進するもの、血液の微小循環を改善するものなどがあります。この一連の流れは、健康な組織の形成につながり、合併症のリスクも軽減します。ディクソンの傷を見ていると、本当に効果があるのだと実感します。ドブギイ氏は、再生生物学の最新の科学的成果を収めた本を動物園の図書館に寄贈してくれ、私は彼をディクソンのトレーニングの見学に招待しました。常に発展するための仕事と、このような素晴らしい出会いに感謝しています。」

モスクワ動物園のディクソン(Диксон) に新年のお祝いのプレゼントが与えられる ~ 理性と勇気、そして忍耐と献身のドラマ_a0151913_03231979.jpg
新年のお祝いをもらうディクソン (Диксон)
Photo(C) Svetlana Akulova/Moscow Zoo

この期間における中心は、なんといってもやはりモスクワ動物園のスタッフが来年2023年のディクソンを祝福して新年のプレゼントを与えるシーンです。その部分のみ下の映像を御参照下さい。


また、ロシアのTVニュースでも報じられています。下をワンクリックして下さい。

モスクワ動物園のディクソン(Диксон) に新年のお祝いのプレゼントが与えられる ~ 理性と勇気、そして忍耐と献身のドラマ_a0151913_02544422.jpg
モスクワ動物園のアクーロヴァ園長をはじめとしてスタッフの献身的な努力には驚かされます。間もなく去りゆく2022年の世界のホッキョクグマ界の最大のニュースは、このディクソンの救出に関する一連の経緯であったとみて間違いないように私には思います。ここには理性と勇気、そして忍耐と献身のドラマがあるからです。

このディクソン、来年2023年には、いくらかでも体がもっと自由に動くように少しでも回復していってほしいと願わずにはいられません。

(資料)
Gazeta.ru (Dec.27 2022 - Спасти Диксона)

(過去関連投稿)

by polarbearmaniac | 2022-12-31 03:00 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
飼育・繁殖記録
街角にて
未分類

最新の記事

........and so..
at 2023-03-27 06:00
モスクワ動物園のディクソン(..
at 2023-03-26 03:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2023-03-25 02:00
ロシア・西シベリア、ボリシェ..
at 2023-03-24 02:00
鹿児島・平川動物公園でライト..
at 2023-03-23 01:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2023-03-22 03:00
名古屋・東山動植物園でフブキ..
at 2023-03-21 01:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2023-03-20 02:00
モスクワ動物園のディクソン ..
at 2023-03-18 22:20
ロシア・サンクトペテルブルク..
at 2023-03-18 03:00

以前の記事

2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索