秋田県。男鹿水族館GAOのフブキ (Fubuki) の「送る会」が開催される

フブキ (Fubuki)　Image:秋田魁新報

秋田県の男鹿水族館GAOで2020年12月26日に誕生した雄（オス）のフブキ (Fubuki) が3月に名古屋市の東山動植物園に移動することになり、2月16日に「送る会」が開催されました。移動日は3月5日と決まったそうです。意外に早かったな、と言う感じもします。さて、「送る会」の映像を見てみたいと思います。まず秋田県のメディアによる映像ですが、なかなかよくまとめられていると思います。

この「送る会」はライブ映像として配信されたようで、私は所用で見ることができませんでした。以下にそのライブ映像を御紹介しておきますが、かなり長い映像です。下をワンクリックして下さい。

さて、このフブキは名古屋に移動し、そしてそこでパートナーを得ることになるのでしょうか？　それとも名古屋は当面の「ダミー」の場所であって、数年後に他園に移動してからパートナーを得ることになるのでしょうか？　私は後者であると予想しています。彼のパートナー候補は血統的に言って、旭川のゆめでしょう。大穴としては浜松のモモも考えられます。豪太とユキは今年2023年のシーズンに繁殖への再挑戦を行うそうですが、ユキには年齢面でやや心配なところがあります。ではユキではないとすればどの個体かといえば（あるいは豪太の次のパートナーとしてでもよいですが）、浜松のモモも候補として考えられますね。帯広のアイラ.....彼女と豪太の組み合わせでは「第三の血統」を作り出すことができません。しっかしまあ、もう日本の飼育下のホッキョクグマの繁殖の当面の見通しは「崩壊」してしまっていますので、この先にはどうなるかはわかりません。豪太とアイラの組合わせも年齢から考えれば十分あり得ます。しかし私にとってはどうでもよい話です。ゴーゴとシルカが大阪に戻れば、フブキがズーラシアに来るかもしれません。

フブキの父方の血統を知りたい方はムルマ (Murma) の繁殖記録を御参照下さい。また、フブキの母方の血統をお知りになりたい方は、マウゴシャ(Małgosia) の繁殖記録を御参照下さい。

（＊追記）秋田県の別のマスコミのニュース映像があります。これにおいて「フブキの移動はフブキの繁殖のためのものではない。フブキの移動は（豪太とユキの間での繁殖のための）スペースの確保が理由である。」と述べられています。ですから「名古屋」というのは一種のダミーの場所であることが読み取れます。下をワンクリックして下さい。

それから担当飼育員さんは「（日本では）「繁殖成功率もあまり高い数字が出せていないので.....」と語っていますが、その通りです。以前の投稿である「日本での過去約100年間の飼育下のホッキョクグマ誕生個体全記録 ～ 日本でのホッキョクグマ繁殖の時系列的な全貌」を見て下さい。この投稿の最後に、日本における飼育下のホッキョクグマの繁殖成功率の低さを具体的な数字を挙げて述べています。日本では、誕生した個体のうち生後半年を突破できたのは約18%にすぎません。しかし世界では約47%です。

（資料）

男鹿水族館GAO (Feb.26 2023 - 本日、フブキを送る会を開催しました) (Feb.26 2023 - ホッキョクグマ「フブキ」の移動日について)

（過去関連投稿）

日本での過去約100年間の飼育下のホッキョクグマ誕生個体全記録 ～ 日本でのホッキョクグマ繁殖の時系列的な全貌

日本における飼育下ホッキョクグマの誕生・成育成功個体の時系列的全記録

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秋田県、男鹿水族館GAOでユキ (Yuki) とフブキ (Fubuki) がメインの敷いて展示場に移動

秋田県・男鹿水族館GAOのユキ (Yuki) とフブキ (Fubuki) の体重測定

秋田県・男鹿水族館GAOのフブキ(Fubuki) とユキ (Yuki) のバランスのとれた親子関係

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