街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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2015年 07月 23日 ( 2 )

蝦夷梅雨の高湿度、木曜日のララ親子 ~ ララとオクタヴィアン(仮称)の行動シーンを分類化する

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ララお母さん、オクタヴィアン(仮称)ちゃん、こんにちは! 今日は蒸し暑いですね!
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さてこの問題のオクタヴィアン(仮称)である。 彼女ほど私の理解を絶する幼年個体は今までいなかった。 一体彼女の何が特異なのか、それを何とか解き明かそうというのが今回の札幌への旅の目的である。
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それにしてもこの蒸し暑さは今までの北海道にはあまりなかった種類の暑さである。
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さて、このオクタヴィアン(そしてララ)の一日におけるいくつかのシーンを整理しておきたい。


(1)オクタヴィアンは気乗りしないが、いつしか単独で水に入る
このシーンは基本的にはララがオクタヴィアンを水に誘ってはいない状況である。
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(2)オクタヴィアンはララの誘いに応じて水に入る
このシーンはララの誘いによってオクタヴィアンが水に入って遊ぶシーンである。
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(3)ララとオクタヴィアンの水遊び
これはララ親子の非常に長い水中での遊びと訓練の時間である。
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(4)オクタヴィアン単独の水遊び
これは基本的にララが水から上がった後にオクタヴィアンだけが水で遊ぶシーンである。
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(5)ララのオクタヴィアンへの授乳
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(6)ララの授乳後の時間
これは主にララがオクタヴィアンを舐める(or 毛繕いをする)というシーンである。
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(7)ララとオクタヴィアンの昼寝
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(8)閉園時間、収容時間の迫った夕方
このシーンはいろいろなパターンがあって精密な分類化は難しい。オクタヴィアンがタイヤの中で遊んでいたり、あるいは一頭で水に入っていたりというシーンもある。 ただしララは「飼育展示場での一日の終わり」が近いことを認識しており多くの場合は決まった場所を歩行しているケースが見られる。
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この上の8つの分類のどれにも当てはまらないシーンはもちろんいくつもある。 しかしそういったシーンは上の本分類の(8)に近いシーンが多いために「その他」としておいて、とりあえず上の8つのシーンを座標軸にしてララとオクタヴィアンとの関係を考察し、そしてオクタヴィアンというのはどういったホッキョクグマなのかを明らかにしていきたい。 ひとまず本日は上のように分類化を行っておくことに留めたい。
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デナリ大将も今日は水遊びを楽しんでいた。 キャンディは室内にいたようで少なくとも私は姿を見なかった。
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勝負師デナリ、なかなか精悍な顔をしている。
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Nikon D5500
AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR
Panasonic W870M
(Jul.23 2015 @札幌・円山動物園)

(*注 - オクタヴィアンというのは勿論、この赤ちゃんの正式な名前が決まるまで私が便宜上、勝手につけた仮称である。)

(*追記)
とにかく湿度が高く蒸し暑く感じます。 これから数日間は、このオクタヴィアン(仮称)という "Meta-Gernderism" を湛えた非常に不思議な幼年個体の本質の解明、そしてララお母さんの圧倒的ともいえる育児技量の秘密、これらをまとまった長さの映像を使用しながら客観的・合理的な形に記述しておきたいという願いから札幌にやってきたわけです。物事というのは全て記述によって初めてその姿が明らかになり、写真や映像というのはあくまでも感覚的な世界の表現に留まるからです。

今まで動画はSONYのHDR-CX720VとPJ800を使用して撮影していましたが今日はPanasonicのHC-W870Mを使用してみることにしました。そのために慣れずにズームがスムーズにいきませんでした。結果として映像そのものはPanasonicの機種が優るものの、大変不思議なことにどういうわけかyoutubeにアップしますとSONYの機種で撮った映像のほうがよいという結果です。 これはyoutubeの再生を最高画質の1080pで行って比較しても同じ結果です。となると、Panasonic の機種で撮った動画はyoutube よりもdailymotionのほうがよいということにもなりそうです。

それから手ブレ補正についてですがPanasonicの「5軸ハイブリッド手ブレ補正」はSONYの「空間光学手ブレ補正」には遥かに及ばないですね。ただしPanasonicの「傾き補正」は素晴らしいです。6年前の2009年当時、あのイコロとキロルの双子をかなり映像で撮ったのですがその時はキヤノン機種の当時の最上級機種を使用していましたが(型番忘れました)、現在その時に撮った映像を見てみるとその映像自体は現在のSONYやPanasonicの映像以上ではないかというほどの素晴らしい画質でありキヤノンの光学メーカーとしての実力を見せつけられるわけです。ただしキヤノン機種は手ブレ補正があまりにも貧弱で(少なくとも当時は)、総合点ではSONYやPanasonic に劣ってしまうという結果でした。手ブレ補正の効果と映像の画質はトレードオフの関係なのでしょう。

以下の映像は上の映像の一部をdailymotion にアップしたもので私の個人用記録ですが、平日に実際に動物園に行ってララ親子の姿をじっと見ているような感覚でご覧いただければ幸いです。 youtubeよりも高画質です。







今日のララ親子の遊び
by polarbearmaniac | 2015-07-23 23:55 | しろくま紀行

フランス東部、ミュルーズ動物園のセシとヴィックスのペアの繁殖への期待 ~ 求められる謙虚な姿勢

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セシとヴィックス Photo(C)Dominique Villiseck/L'Alsace

フランスにおけるホッキョクグマの繁殖基地として今後が大いに期待されているのがアルザス地方の都市であるミュルーズの動物園 (Parc zoologique et botanique de Mulhouse)であり、同園で飼育されているのは4歳の雌のセシ(オランダ、レネン生まれ)と同じ4歳の雄のヴィックス(オランダ、ロッテルダム生まれ)の若年ペアです。セシの母親はフリーダム、ヴィックスの母親はオリンカで、私はこの母親たちがセシやヴィックスの育児を行っている姿も4年前に現地で接していますので非常に親しみを感じるこのミュルーズ動物園の若年ペアです。この動物園にはもう一頭、28歳の雌のティナも飼育されています。

さて、このセシとヴィックスの若年ペアですが、この5月と6月にはこのペアの間でもう繁殖行動も確認されたそうですが獣医で副園長のブノア・カンタール氏に言わせますと、このペアはまだまだ若くて今年の年末におけるセシの出産については悲観的な見解を持っているようです。しかし、セシへの給餌量は増加させるそうで運良くセシが出産するようならば産室に入った後の絶食状態に対する対策としては万全をとりたいという意向だそうです。このミュルーズ動物園ではもう三十年以上もホッキョクグマを飼育してきたわけですが、まだ一度もホッキョクグマの赤ちゃんの誕生はないそうで、昨年春に”グランノール(L'espace Grand Nord)” という新施設をオープした際に完備した産室と親子が過ごせる別区画の展示場もすでに完備されたそうですからミュルーズ動物園がホッキョクグマの繁殖にかける意気込みといったものは本物のようです。しかしカンタール氏は、仮にセシが妊娠していたにせよ今年の暮れは彼女にとっては最初の出産のチャンスということになり、よって出産に成功しても次は育児という関門が立ちはだかることは十分承知しており、過度の期待を持つことについては非常に慎重な姿勢を崩していないようです。しかし準備については万全を期したいということで、ミュルーズ動物園にとっては「ホッキョクグマの繁殖」という息の長い闘いはまだ始まったばかりのようです。ここで昨年の秋の映像ですがセシとヴィックスの姿を見ておきましょう。



次はやはり昨年の秋の映像でティナを加えた三頭のおやつの時間の様子です。



よくこういった繁殖可能な年齢となった若年ペアの間で初めて繁殖行動が確認されたために動物園サイドがあまりに期待を膨らませてマスコミに情報を流し、そしてマスコミがそれを報道したためにファンもそれに煽られて出産の期待を持ったものの結局は出産がなく、動物園が記者会見で「今シーズンは断念」を伝えるというパターンはよくあります。そもそもこういった動物園には謙虚な態度が欠けている場合が多いわけです。しかしこのミュルーズ動物園はそうではないようです。「ホッキョクグマの繁殖成功」の手強さを十分理解しているような感じですね。 日本でも上野動物園などはデアとイコロとの間で狙う繁殖について、今からもう非常に謙虚な態度で臨んでいることが感じられます。

(資料)
L'Alsace (Jul.13 2015 - Les premiers ébats des ours polaires)

(過去関連投稿)
フランス・アルザス地方のミュルーズ動物園の新施設建設計画 ~ 2頭のホッキョクグマの移動について
チェコとフランスにおけるホッキョクグマの搬出入の映像
フランス・ボルドー近郊、パルミール動物園のジュリ逝く ~ 故郷の新施設の完成を待たずに客死
フランス東部 ミュルーズ動物園でのヴィックスとセシの近況 ~ 優先されるオランダの若年個体のペア形成
フランス東部アルザス地方のミュルーズ動物園にパルミール動物園からティナが無事帰還
フランス東部、ミュルーズ動物園の新施設「グランノール(L'espace Grand Nord)」 がオープン
フランス東部のミュルーズ動物園の 「アンリシスマン (l'enrichissement) – エンリッチメント」 の試み
by polarbearmaniac | 2015-07-23 01:10 | Polarbearology

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