街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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2018年 06月 21日 ( 1 )

札幌・円山動物園、強烈な個性を発散するホッキョクグマたちの木曜日 ~ 「英雄たちの時代」

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天候の不安定な本日の木曜日、しかしララ(左)とリラ(右)には無関係のようである。
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この動物園の北極ぐグマたちはそれぞれ非常に個性が強い。ララ(右)とリラ(左)の親子はそういったものを象徴する存在である。


ララ(左)とリラ[右)のポートレート - The portrait of Lara(L) and Lilas(R) the polar bears, at Sapporo Maruyama Zoo, Japan, on Jun.21 2018

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このララ(右)とリラ(左)の親子ほど際立った印象を与える親子は近年世界でも珍しいほどの存在である。
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特にララの八番目の子供であるこのリラは、良い意味での「あくどさ」、「あざとさ」も持った存在である。
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このリラを見ていると、2010年代に入ってから日本に出現した自然繁殖で誕生した幼年個体、つまりアイラ、マルル、ポロロ、ミルク、シルカ、モモといった一連の雌(メス)の個体の行き着いた先を象徴しているかのような気がしてくるのである。
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私たちは日本でこういった雌(メス)の個体の幼年期から若年期にかけての変化を体験しつつあるわけだが、やや食傷気味であるといった印象を持つこともある。雌(メス)の幼年個体は雄(オス)の幼年個体よりも何か「あざとさ」とでもいったものがあるような気がしている、
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そしてそのリラの母親であるこのララの強烈な存在感、それは日本の飼育下の雌(メス)のホッキョクグマの全てを遥かに圧倒する存在である。
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私は二年半ぶりに、そしてこの新飼育展示場で初めてこのララに再会して気が付いたのだが彼女はカリスマ性を増した存在になっていることに驚いてしまうのである。私は以前には、このララは故アンデルマのような「聖母タイプ」のホッキョクグマになるのではないかと予想していたのだが、実際はそうではなくウスラーダ型の「女帝タイプ」になってきたようである。
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この動物園の常連のファンの方々はララを見て、ホッキョクグマの母親というものはこういうものであると理解しているかもしれないが、それは違う。
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水の中でのララとリラ - Lara and Lilas the Polar Bears, enjoying themselves in the water at Sapporo Maruyama Zoo, Japan, on Jun.21 2018.

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海外の動物園で暮らす名前の良く知られたホッキョクグマの母親はララのような母親としての存在感はあまりない。ララのようにやらないし、やれない。 唯一の例外はモスクワのシモーナだった。 このララ、そしてすでに繁殖から引退しているウスラーダやシモーナは、「偉大なる母親たち」の系譜の最後の世代かもしれない。「偉大なる母親たち」とは、まさに「英雄時代 (Heldenalter)」のホッキョクグマたちのことなのである。
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ララのパートナーであるデナリ。
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これがまた素晴らしい男なのである。
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彼にはどこか、真面目さを少し外した軽快さがある。それは一種のユーモアの感覚だとも感じる。


だらしなく横になっているデナリ - Denali the Polar Bear, lazily sleeping at the old exhibit of Sapporo Maruyama Zoo, Japan on Jun.21 2018

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このデナリは愛すべき存在である。この動物園で彼はまるで裏方役のような存在に見られているが、実は彼は重要な主役でもあるのだ。
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そしてキャンディ。
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このキャンディはある意味では不運だった。ララというホッキョクグマの存在が放つ独特にオーラに彼女は圧倒されてしまったという印象を持つ。私は、このキャンディには何かが足りないような気がするのである。彼女に足りないものは、たとえばカザン市動物園のマレイシュカの持っている一種の「ふてぶてしさ」である。
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このキャンディに私は大いに同情する。ララは自分のパートナーであるデナリと、そしてこのキャンディとの間での繁殖成功を決して許さなかったのだとさえ私は感じてしまうほどである。ましてやここは「ララファミリー」の聖地なのである。
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SONY DSC-RX10M4
Panasonic HC-W870M
(Jun.21 2018 @札幌・円山動物園)
by polarbearmaniac | 2018-06-21 21:00 | しろくま紀行

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