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2018年 11月 07日 ( 1 )

フィンランド・ラヌア動物園のヴィクトリアとシスの近況 ~ 欧州での雄(オス)不足が何をもたらしたか

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シス Photo(C) Ranua Zoo

フィンランドの北部、ラップランドにあるラヌア動物園で2016年の11月25日にヴィーナスお母さんから誕生した雄(オス)のシス (Sisu) は間もなく二歳になろうとしています。さすがにこの年齢に成りますと幼年個体とはいっても以前ほどの注目度はなくなってくるわけですし移動の話が具体的に出てくるわけですがラヌア動物園のホッキョクグマ飼育の現在の状態を考えればシスの移動の話はもっとあとになるでしょう。何故ならラヌア動物園のホッキョクグマ展示を支えてきた雄(オス)のマナッセが昨年8月に亡くなってしまいヴィーナスには次の繁殖を狙うためのパートナーがいないからです。さて、こういった状況ではヴィーナスお母さんと息子のシスとの同居はまだしばらく続きそうです。この親子の比較的最近の映像を見ておきましょう。





札幌のリラは雌(メス)ですし母親のララが娘のあしらい方をよく知っていますのでリラ4歳近くなった現在でも母親であるララと同居していても問題は無いのですし浜松のバフィンとモモの場合も同様です。しかしシスの場合は雄(オス)ですので肉体的な力の強さが日々増しておりヴィーナスお母さんが相手できなくなるのは時間の問題です。欧州における優秀な繁殖能力を持っていた雄(オス)たちの死は、結果的にはその雄(オス)のパートナーであった雌(メス)とその子供(たち)との同居期間が従来よりは延長されることを意味するわけです。そしてその子供(たち)が雄(オス)であった場合は母親の対応が次第に困難になってくる....そういう状態となるわけです。
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Photo(C) Ranua Zoo

欧州のホッキョクグマ界はここ2~3年の間に優れた繁殖能力のあった雄(オス)が次々と亡くなっています。エリック(ロッテルダム動物園)、ヨギ(ヘラブルン動物園)、マナッセ(ラヌア動物園)、ラルス(オールボー動物園)、ウムカ(ブルノ動物園)といった繁殖には安定感のあった雄(オス)たちは老齢には達していなかったにもかかわらず亡くなってしまったことは痛恨事です。ところがこれらの雄(オス)たちの死によってパートナーを失ってしまったオリンカ、ジョヴァンナ、ヴィーナス、メーリク、コーラといった優秀な雌(メス)たちのパートナーは現時点では一頭も決まっていないといった状況なのです。それだけではありません、欧州屈指の繁殖能力を誇るヴィクトルが繁殖からは強制的に引退させられてヨークシャー野生動物公園に移動してしまたっためにフギース、フリーダム(アウヴェハンス動物園)という繁殖に実績のある二頭の雌(メス)にもパートナーはいない状態です。加えてヴィクトルと双璧の繁殖能力のあるフェリックスはオランダのフリースランド・アクア動物園に移動してしまいニュルンベルク動物園に帰還する話は聞こえてきませんのでヴェラ(ニュルンベルク動物園)にもパートナーがいない状態です。ですからおいそれとラヌア動物園のヴィーナスの新しいパートナーがラヌア動物園に来園するということにはなりにくいというわけです。困ったことになってきました。

ラップランド地方にも初雪があり気温も低くなってきたようです。そういった中ででのシスの滑稽な様子が映像になっています。下の写真をワンクリックして下さい。
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Image:Ranua Zoo

本格的な冬の到来が間近です。

(過去関連投稿)
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フィンランド・ラヌア動物園のシスの成長 ~ 雄(オス)不足になってきた欧州のホッキョクグマ界
by polarbearmaniac | 2018-11-07 03:00 | Polarbearology

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