街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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2019年 08月 01日 ( 1 )

グーリャ (Гуля)、深い精神性に内在した生命への肯定的価値観 ~ "Das Wunder Gulya"

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このグーリャは驚くべきホッキョクグマである。
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彼女には強烈な個性のホッキョクグマがよく放つ押しつけがましさといった要素がない。彼女は幼年期の不幸な体験を経て後もいくつかの葛藤があったが、このボリシェリェーチェ動物園に彼女は安住の地を見出した。グーリャを見ていると確かにもう高齢だし足腰も幾分弱ってきていることはわかるが、必死になって生きているという感じはない。「則天去私」の生き方を見出し、彼女は己の我を捨て去っているようにみえる。
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しかしそこから見えることは「生きることの尊さ」を体現した存在となっているのが現在のグーリャなのである。
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彼女の持つ低姿勢、そして慎み深い性格と行動を見ていると、人間が現代社会において権利を主張し自己の立場を少しでも有利なものへと向けるべくあくせくしている我々の自身の姿を改めて思い知らされてしまうのである。
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我々とは一体何者であるのか.....?


陽光の下の芝生でくつろぐグーリャ - Gulya (Белая медведица Гуля) the Polar Bear on the grass under sunlight at Bolsherechye Zoo (Большереченский зоопарк) , Russia, on Jul.31 2019

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このグーリャには学ぶことばかりである。
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諦念のなかに生命の尊さを感じさせるというのは考え方によっては一つの逆説ではある。ところがグーリャにはそういったレトリックを越えた深い精神性のなかに生命への肯定的価値が内在し、そして彼女を観察している者に深い感動を与えるのである。
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こういったこと全てをもって、私はこれを「グーリャの奇跡 ("Das Wunder Gulya")」と呼びたい。今日においてグーリャに会うということは、その奇跡を体験することに他ならないのである。
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グーリャさん、お元気で! また来年お会いいたしましょう! 
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この度の二日間のボリシェリェーチェ動物園訪問に際して同園のスタッフの方々に大いにお世話になった。ここで深く感謝の意を述べておく。

Olympus OM-D E-M1 Mark II
LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm / F2.8-4.0 ASPH.
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3
Panasonic HC-W870M
(Jul.31 2019@ロシア、ボリシェリェーチェ動物園)
by polarbearmaniac | 2019-08-01 00:30 | 異国旅日記

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